マンション管理適正評価研究会の第一回会合が開かれ、管理情報の開示方法や評価項目案などが示されました。
S・A・B・C・Dの5段階でランク付けして、市場価格に反映するようにすることを目指すものです。
このランク付けの評価項目としては、次のようなものが検討されています。あなたの住むマンションは大丈夫ですか?
【管理組合体制として】
ア)管理者設置の有無
イ)通常総会の開催の有無(定期に開催されているか)
ウ)総会議事録の保管状況(漏れはないか)
エ)管理規約の保管状況(改正履歴も含めて、現に有効な規約原本があるか)
オ)法定点検の実施状況(各種法定点検は実施され記録もあるか、指摘事項の有無と対処状況?)
【組合会計収支について】
ア)管理費会計収支状況(直近5年の収支、単年度収支、未収金額の増減、会計間の貸し借りんの有無)
イ)収支が赤字の場合、管理費の値上げ予定の有無
ウ)修繕積立金会計収支状況(直近決算の繰越額と長期修繕計画の繰越額との乖離の程度)
エ)未収金を除いて現預金額の程度
オ)資金不足が見込まれるとき、修繕積立金の値上げ予定の有無
カ)借入残高状況(借入の有無、残高、返済期間、完済予定年月)
【建物・設備管理について】
ア)長期修繕計画の更新状況(作成されており、概ね5年毎に見直されているか、ガイドラインに準じているか)
イ)修繕履歴の保管状況(共用部の修繕仕様や実施記録が整理保管されているか)
【耐震診断実施状況について(旧耐震基準の建物)】
ア)耐震診断実施有無(実施の有無と問題ありの場合の改選状況)
【生活関連について】
ア)専有部サービスの有無(ある場合は、サービス仕様書があるか)
イ)防災訓練の実施状況(実施の有無、実施頻度など)
ウ)防災マニュアルの有無
【保険関連について】
ア)損害保険の付保状況(火災保険、地震保険、施設賠償責任保険、個人賠償責任保険など)
イ)保険事故発生状況(漏水事故発生件数など)
これらの評価項目をデータベースに登録して、市場より評価を受ける。
そういうことが普通となる時代がそう遠くない時期に来ると思います。
地方自治体による認証制度
管理状況の「優良認証制度」のようなものの検討も、東京都、神戸市、北九州市などいくつかの地方自治体で始まっています。ここでは、優良な管理状況の分譲マンションには、固定資産税や都市計画税の軽減などの優遇施策も検討されています。
このようなメリットを組合員にも広めて、マンション管理により関心をもってもらうことも大事なことかと思います。