年金介護後見相続などの基礎知識

マンションに忍び寄る超高齢化社会

猛烈なスピード突き進む超高齢化社会、2022年から2025年にかけて団塊の世代(1947年~49年生れ)806万人が後期高齢者(75歳以上)になります。

806万人といえば、2019年の年間出生数は86万4千人ですから10倍近くになります。

 

高齢化問題と言えば、地方の問題と考える人が多いですが、実は都会の方が深刻です。

高齢者の多くは首都圏、中部圏、関西圏など都会に多く住んでいます。そして都会には多くのマンションがあり、ここにも多数高齢者が住んでいます。

 

2018年の国土交通省の調査によれば、マンションに住む世帯主の50%が60歳以上でした。その多くは終の棲家として考えています。

 

ハード面よりソフト面が大事

管理組合において、高齢化対策は避けて通れない問題です。エレベーターや自動ドアの新設増設、段差の解消、スロープや手すりの設置などハード面の対策も重要ですが、ソフト面での対策がより重要です。

 

管理組合の中に、かかりつけ医のような存在として、年金・介護・後見制度・相続などについて相談できる窓口や支援する仕組みがあれば安心です。

 

それは、高齢者本人はもちろんのこと、管理組合としても高齢者の転居や死亡などで空き家となることに備える仕組み作りなど大切な取り組みとなります。

 

晩婚化・晩産化・高齢化で変わるライフサイクル

上の図は、1970年と2018年の平均的なライフサイクルを対比させたものです。

生命保険文化センター発行の冊子に掲載されているものです。

 

初婚年齢が夫26.9歳→31.1歳、妻24.2歳→29.4歳

第1子誕生が夫28.3歳→32.4歳、妻25.6歳→30.7歳

死亡が夫73.9歳→83.8歳、妻77.8歳→89.0歳

 

と晩婚化・晩産化・高齢化が進んでいます。

 

夫定年後の夫婦の老後期間も18.9年→23.8年

夫死亡後の妻の寡婦期間も6.6年→6.9年と伸びています。

 

平均寿命とともに伸びる長い老後の期間をいかに充実したものにするかは、大きな課題です。管理組合としても何らかの相談支援窓口が必要となってきます。


年金制度

年金制度と老後の資金調達の方法などについてお話していきます。


介護制度

介護保険制度と訪問介護・各種介護施設についてお話していきます。


後見制度

組合員や居住者の判断能力の低下に備えて、後見人・保佐人などの後見制度についてお話していきます。


相続制度

最終的に住居等の相続をどうするか、生前の準備(終活)についてお話していきます。


医療制度

高齢になると病院などにお世話になる機会も増えます。医療保険制度についてお話します。