中古マンションを売るなら築20年以内に
築年数別の物件数の比率のグラフです。
青色は成約した物件数で、灰色は在庫の物件数です。
築20年までは、全て成約物件比率が在庫物件比率を超えています。売りに出された多くの物件が成約していることを意味しています。
ところが、築20年超えとなると、成約物件比率より在庫物件比率の方が多くなっています。売りに出されたものの売れずに中古市場に残っていることを意味しています。
※東日本不動産流通機構より
築年数別の売り出し価格と成約価格のグラフです。
築6年から築20年までは、乖離は小さいですが、築20年を超えたあたりから、乖離が大きくなっています。
築20年を超えると売り出した価格では売れずに、大きな値引きをしなければ売れていない状況を示しています。
※数字は㎡単価
築年数別の値引き率のグラフです。
築6年~築20年までは、10%前後ですが、築20年を超えたあたりから、値引き率は大きくなり、築31年以上の物件では、28.9%の値引き率となっています。
以上見てきたように、中古マンションを売るなら築20年以内に売るのが基本のようです。
築20年超えのマンションを高く売る方法とは
中古マンションを購入するなら必ずチェックしておきたい「3つのポイント」という記事が、マネーの達人というサイトに載っていました。
それによると、下記3点を挙げています。
①管理はしっかりなされているか
管理組合がしっかりしていれば、今後の大規模修繕計画や、修繕積立金と管理費の値上げ予定金額などが定まっており、大規模修繕時に資金不足するようなことがないだろうという点。
②マンション住人の年齢に偏りはないか
年齢の偏りとは、すなわち高齢者世帯が多くないか?多くないないとすれば、中古売買がそれなりに行われていて若い世代もそれなりに住んでいて、建物設備の維持管理にも積極的に関わることが期待できるという点
③マンション全体は埋まっているか
全体を埋まっているかとは、それこそ空き住戸ばかりということは無いのかということ。空き住戸が多いということは、売ろうとしても売れないい人気のない物件ということ。近い将来管理の品質低下につながるという点
つまるところ、管理がしっかりしていれば、築30年、40年となっても、建物設備の維持管理がしっかりなされて、住み続けることも、売却することも安心できるから買いなさいということです。
2極化する中古マンション
今後、築30年、40年、50年と高経年化したマンションが中古マンション市場にどんどん増えていきます。
そんな中、人気のある中古マンションと人気のない中古マンションに2極化して行きます。
人気のない中古マンションには、高齢世帯ばかりとなり、賃貸しても借りる人もなく、空き住戸が増えていき、スラム化していき、最後は廃墟のようになります。
一方、管理が行き届いた人気のある中古マンションは、バランスの取れた世帯構成となり、中古売買が活発に行われ、高値圏で売買されるビンテージ・マンションのようになります。
ですから、今から管理方法について見直しておくことが重要です。