マンションライフサイクル

寿命はどのくらい

マンションの建物に一般的に使われている鉄筋コンクリートは、適切に維持管理すれば、相当長期間の耐 久性があると言われています。

 

ただし、建物のそれぞれの部分は、経年により劣化します。マンションを安 全・快適に利用するためには、劣化して機能が低下した部分は計画的に修繕し、元の水準まで機能を回復す ることが必要です。また、新築当時と比べて水準を上げようとすると改良工事も必要になります。

 

建物の部 位・仕様によって想定される修繕の周期がありますので、計画的に適切な修繕・改修を行うことが、マンショ ンの資産価値、居住価値を維持・向上するうえで重要になります。  

 

修繕積立金が高額になるのを嫌い、自分が住んでいる間だけなんとか住めればいいと考える方もいるかも しれませんが、そのつけは後の所有者やマンション全体に及びます。適切に管理することは所有者の責任と いうことを認識してください。  

 

また、修繕・改良を行ってもマンションの老朽化が進んでしまったり、修繕費用が多大になりその負担が 難しくなったりした場合等には、マンションを除却して建替えるか敷地を売却することも考えなくてはいけ ません。

 

事業手法によっても異なりますが、建替えには区分所有者全員の 4 / 5 以上の同意、敷地売却を 行うためには全員の同意又は 4 / 5 以上の同意が必要になります。

 

これだけの多数の同意を得るためには、 時間を掛けた議論を行い、区分所有者の意識を高めていくことが必要になります。 最終的には建物を除却することになることを理解しながら、マンションを所有・管理することが必要です。

高経年のマンションを買うとき

高経年のマンションを購入する場合は、今後どのような修繕・改良工事が必要になるのか、建替えや敷地 売却の動きがあるのかを知っておくことが重要です。

 

リフォーム後に共用部分の設備配管が変更になり工事 のやり直しが必要になったり、長期間居住するつもりだったのに建替えの検討が進んでいたりといったこと が無いとも限りません。

 

総会の議事録や理事会の議事録などから、マンションの将来についてどういう動き があるのかを把握してから、購入するかどうかを判断してください。