築45年のあるマンションでの理事会でのこと
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理事長:「3回目の大規模修繕工事もなんとか、無事終了したとこだけど、4回目の大規模修繕工事では、設備関係も大幅に最新化しないといけないね。だいぶ古臭くなってきたからね・・・」
副理事長:「そんな必要あるんですか?」
理事長:「建て替えはできないけど、老朽化しているし、新築マンションに比べるとかなり見劣りするでしょう。資産価値UPのために必要でしょう・・・」
副理事長:「そうなんですかね・・・、住人も高齢化してますが必要なんですかね・・・」
理事:「このマンションでも相続人不明の空き住戸などもでてきましたからね・・・」
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国土交通省の調査によると、築40年以上の分譲マンションは、今後激増することが見込まれます。
2016年 | 2026年 | 2036年 |
56万戸 | 162万戸 | 316万戸 |
2015年4月時点で「建て替え」が実現したマンションは、211件(約17,000戸)と表の2016年56万戸のわずか3%程度しかないのが実情です。
建て替えには、老朽化や耐震化などの諸課題を一気に解決できるということで、国土交通省等は推進していますが、費用負担などが大きく、現実的には、ごく少数の例外を除き、極めて困難であると言わざるを得ません。
しかし、老朽化や耐震化の課題解決は切実な問題です。例えば、昭和の年代のマンションでは、エレベーターがないマンションも多く、住人の高齢化が進むマンションでは、切実な問題です。
そこで、「建て替え」ではなく、今あるマンションを「修繕/改修」することで、100年以上利用しつづける長寿命化が第2の道として、注目を集めています。
但し、意外と費用は掛かります。
例えば、エレベーターを新設しょうとすると、1基2000万円~2500万円かかると言われています。
建物や設備の状況により大きく異なりますが、1000万円/戸~2000万円/戸の費用負担がかかると言われています。
年金生活となった高齢者にとって、この負担は可能でしょうか?
可能だとしても、ご本人が亡くなった後、相続してくれる人はいるでしょうか?
相続してくれる人がいたとしても、その人が住んでくれるのでしょうか?
または、売却や、賃貸が可能なのでしょうか?