既存住宅状況調査技術者講習制度スタート

2月3日に国土交通省が発表した「既存住宅状況調査技術者講習制度」が2017年4月からスタートします。

 

中古住宅の流通促進のため、一定の要件を満たした国土交通省の登録機関による講習を受ければ、技術者として建物状況調査(インスペクション)を行えるようになります。

インスペクションとは?

中古住宅は、新築時の品質や性能の違いに加えて、その後の維持管理や経年劣化の状況により物件ごとの品質等に差があることから、消費者は、その品質や性能に不安を感じています。

 

これが、中古住宅市場の拡大を抑制する大きな一因となっています。

 

このような中、中古住宅の売買時点の物件の状態を把握できるインスペクションサービスへのニーズが徐々に高まっています。

 

現在民間事業者により実施されているインスペクションサービスは、現場で検査等を行う者の技術力や検査準備等は事業者ごとに様々な状況にあります。

 

その為、国土交通省は、検査方法やサービス提供に際しての留意事項等について指針を示すことにより、民間事業者による適正な業務実施を通じて、既存住宅に対する消費者等の信頼の確保と円滑な普及を目指してガイドラインを作成しました。

 

4月スタートする技術者講習制度は、既存住宅の調査の担い手となる技術者の育成を進めることにより、宅地建物取引業法の改正による建物状況調査(インスペクション)の活用促進や既存住宅売買瑕疵保険の活用等とあわせて、売主・買主が安心して取引できる市場環境を整備し、既存住宅流通市場の活性化を目指しています。