管理組合にペイオフ対策は必要?

万が一金融機関が破綻した場合に備えて、管理費・修繕積立金等のペイオフ対策は必要ですか?

 

必要です。

 

住戸数、管理費額、修繕積立金額にもよりますが、年間で数千万円にもなる場合があります。修繕積立金の場合は、将来の大規模修繕工事の為に15年前後預金することになりますから、数億円規模になることになりますのでペイオフ対策は必要です。

 

預金保険制度

●定期預金や利息の付く普通預金等(一般預金等)は、預金者1人当たり、1金融機関ごとに合算され、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。

 

●それを超える部分は、破綻した金融機関の残余財産の状況に応じて支払われるため、一部支払われない可能性があります。

 

●預金保険制度により、当座預金や利息の付かない普通預金等(決済用預金)は、全額保護されます。

 

ペイオフの一般的な事項は金融庁のホームページの「預金保険制度」をご参照ください。

 

ペイオフ対策における注意点

■同一金融機関に管理組合の理事長、副理事長、理事名義でそれぞれ通帳を持った場合でも、管理組合としてはそれぞれを合計した額がペイオフの対象となります。

 

■管理組合の口座を組合員個人に分散してペイオフ対策にするとの意見がありますが、修繕積立金を集める管理組合としての趣旨から言って望ましいことではありません。

 

■金融機関の預金先の変更などは、資産管理の重要な事項ですので、特別な事情のない限り、理事長の独断や理事会のみの判断だけでは行わず総会で決議、承認を得た範囲内で変更すべきです。