工事施工会社選びのポイント

  概要 長所 短所
 ゼネコン系

ゼネコンの子会社、

グループ会社

品質管理などの面で

優れている

 下請け任せで不慣れ

な会社がある

専門業者系

もともと塗装や防水

などの補修工事を専門

にしていた会社

専門業者のため、改修

工事に慣れている

得意とする工事や技術に

偏りがある会社がある

管理会社系

管理会社の工事部門

やグループ会社

マンションの状況に

ついて詳しく、任せて

しまうと住民は楽

工事費用が高くつく

ことがある

3段階で選考する

<設計管理方式の場合で、見積合わせ方式の場合>

 

①工事会社の公募

・業界紙や業界誌、インターネットなどで、幅広く募集する。

・管理会社や居住者からの紹介先などは、対象外とする。

・公募条件(元請け実績や資本金額など)のハードルを上げすぎないこと。中小事業者でも応募可能とする。

 

②1次選考(書類選考)

・応募事業者の概要、実績、経営状況などを確認して、6社から8社程度に絞り込む

・ゼネコン系、専門業者系、管理会社系など様々なタイプを残して置く。

 

③2次選考(見積選考)

・現場説明会などには、談合などがおこらないように別々に呼ぶこと

・現場確認の様子(現場確認実施の有無、質問有無及び内容)なども、選考要素に入れておくこと。

・提出された見積書の比較表を作成し、工事項目毎に内容確認する(極端に安い、高い項目はないかなど)

・全体金額の安い方から順に2社から3社程度に絞り込む

 

④3次選考(ヒアリング・面接選考)

・プレゼン資料の内容を吟味する(工事期間中の注意事項などに、細かな部分まで配慮されているか)

・出席者の顔ぶれ(営業担当だけでなく、営業責任者、見積責任者、現場代理人なども出席しているか)

・見積責任者、現場代理人の実績及びコミュニケーション能力

・最終的に1社に絞り込むが、1度の面接で困難な場合は、工事範囲・仕様・金額の打合せ調整という形式で、面接選考を継続する

 

⑤工事施工会社の内定

・1社に絞り込んだのち、さらに、工事範囲・仕様・金額などの確認を行い、最終合意する。

・工事保証、完成保証、アフター点検内容などの確認も行う

・臨時総会で、工事範囲・仕様・予算と発注先・発注金額の承認決議を得る

 

⑥工事請負契約締結

・臨時総会での承認決議を受けて、工事請負契約を締結する

 

マンション計画修繕施工協会(MKS)

マンション計画修繕施工協会、略称MKSをご存じですか?

 

マンションの長寿命化を図るべく、共用部分の改修工事について長期修繕計画による維持・保全を推進し、更に社会が求める改修並びに修繕工事について提議して財産価値を高めるとともに、より快適な住まいの構築に努め、もって時代の要請に応えることを目的とする一般社団法人です。2008年に設立されました。

 

事業内容としては、下記のほか MKS会員社向けに定期的な教育研修会を開催しています。

 

●MKS計画修繕工事保証システム

 

発注者(管理組合等)が安心して大規模修繕工事を発注できるよう、工事完成引き渡しまでを保証する「MKS完成保証制度」と工事後の瑕疵に対応するための国土交通大臣指定保険法人の「大規模修繕工事の瑕疵保険」(ハウスプラス住宅保証(株)・(株)住宅あんしん保証)をご案内しております。どちらも施工会社が被保険者となり、申込等の手続きを行います。

 

●マンション改修施工管理技術者試験 

 

MKSが定める「マンション改修施工管理技術者試験実施規則」に基づいて行うものです。

この試験は、マンション計画修繕工事の施工管理技術に関して一定の知識を技術を有していることを審査・認定することにより、マンション改修工事の施工管理技術者に関する知識・技術及び対応能力の向上を図り、既存マンションストックの適切な長寿命化に寄与することを目的としています。

 

監理技術者数ベスト10

下表はMKS会員企業における在籍する監理技術者数のベスト10です。

 

監理技術者とは元請負の特定建設業者が当該工事を施工するために締結した下請契約の請負代金総額が4,000万円以上(建築一式工事は6,000万円以上)になる場合に当該工事現場に専任で配置される、施工の技術上の管理をつかさどる技術者のことです。建設業法により配置が義務付けられた資格技術者です。

 

監理技術者数は企業が大規模修繕工事の現場をどれだけ抱えられるかの一つの指標になるものです。

 

  企業名

監理技術者

人数

正社員数に

対しての比率

改修元請工事高
1 カシワバラ・コーポレーション  359 37.1% 187億39百万円
2 建装工業 340 55.7% 294億81百万円
3 太平エンジニアリング 268 14.8% 14億14百万円
4 川本工業 164 58.4% 27億90百万円
5 TOHO 108 50.9% 44億74百万円
6 ジンヨー 90 37.5% 50億82百万円
7 ヨコソー 70 38.5% 50億72百万円
8 ティーエスケイ 68 34.3% 82億49百万円
9 日塗 49 19.8% 21億19百万円
10 YKKAPラクシー 47 31.5% 38億40百万円