配水管

排水横管の勾配は、流速が遅いと汚物やスケールが付着しやすくなり、また、流速が速いと汚物が取り残されたりします。

 

これらを放置すると、詰まりや、腐食による穴あきなどの原因となります。

 

このため、雑排水管の確実な定期清掃実施が大変重要となってきます。

 

一般的に、修繕周期(取替)は30年と言われています


排水管の材質

①排水用鋳鉄管

主に汚水管(トイレ配管)及び共用堅管として使用されています。

材質は鋳物の鉄製で、腐食に対しては管肉厚が厚く強い。

接続はゴムパッキン、鉛等及びメカニカル型(締め付けによる)などがあります。

 

 

②配管用炭素鋼鉄管

通常「白ガス管」と呼ばれる配管で、雑排水管及び共用堅管等に多用されます。

材質は鉄製で、価格は安価ですが、腐食に対してはあまり強くありません。

一般的には接続がネジ接続の為、管肉厚が薄くなるこの部分の腐食による漏水事故例が多く排水管としては使用が少なくなってきています。

 

③排水用硬質塩ビライニング鋼管

通常「DVLP」と呼ばれる配管で、②の鉄管の内面または内外面に塩ビで膜を形成させたものです。

管表面が樹脂でコーティングされているため腐食に対しては強く接続はネジ又はメカニカル接続によります。

最近のマンションでは多用されています。

 

④樹脂管

通常「VP(ビニールパイプ)」「HTVP(耐熱ビニールパイプ)」と呼ばれる配管です。

腐食に対しては問題がありません。

接着により接続されますが、接着不良による事故例がたまに発生します。

耐火性能の点で問題があり、専有部内での使用となり、上下階を貫通する場合などには使用できません。

 

⑤耐火二層管

樹脂管の周囲を、セメントで固めて耐火性能を強化した管で、法的に鉄管と同等の耐火能力があると認定されています。

排水管の改修等で最近多用されています。

 

⑥タールエポキシ鋼管、アルファー鋼管

タールエポキシ鋼管は②の鉄管の内側にタールエポキシ塗装をほどこし、アルファー鋼管は鉄管に焼き付け塗装をほどこした、腐食に耐性を持たせた管です。近年多用されています。