役員の選び方

持ち回り(輪番制)と立候補

役員の候補を理事会でどうやって選ぶかは、管理組合 によって異なります。

 

全ての区分所有者が管理について 理解するほうがいいだろうということと、それなりに負 担になる業務ですので、順番による持ち回り制を取り入 れている管理組合の割合が高くなっています。(※1)  

 

ただし、区分所有者が高齢化してきて役員の業務に耐 えられないとか、不在家主で普段は近くにいないとか、 持ち回りの方法ではうまく回らないケースもあります。

 

また、ある程度専門的な知識をもった人が役員を務めた ほうがいいという考え方もあり、立候補を認めたり、過 去の役員経験者にお願いしたりという工夫をしている管 理組合もあります。  

 

 

 

なお、管理規約で定めれば、そのマンションと直接関 係のない第3者を役員とする(※2)ことも可能です。マンショ ン管理に詳しい専門家  が役員に入ったり、場合によっ ては理事長になってもらったりということもできます

(※1)輪番制理事会方式と言います。この方式には限界があると言われています。

(※2)第三者管理者方式と言います。マンション管理士や管理会社が管理者となります。

住んでいなくても役員になれる?

役員である理事と監事は総会で選びますが、理事と監事は役割が異なりますから、それぞれ別々に選びます。

 

役員の資格要件は、通常、管理規約で定めています。以前は、区分所有者で現にそのマンションに居住し ている者の中から選ぶというような規定をしているマンションが多かったのですが、候補者が限られてくる ため、居住要件を外したり、区分所有者の配偶者や親族に拡大したりしているところも増えています。

 

新し いマンションでは、初めから居住要件を外しているところが多くなっています。

外部専門家の活用

マンションの大規模化や高層化、高経年化等により、マンションの管理は高度化、複雑化、困難化が進み、管理組合の運営に あたっても専門知識が求められる場面が多々あります。

 

管理組合内部にそのような専門知識を持った人がいれば、その人に相談 するということも可能ですが、組合外の専門家を活用することも考えられます。

 

上でも述べましたが、外部専門家に役員として入っ てもらう方法もありますが、随時あるいは継続的に、相談、助言、指導等を求めることが多いようです。  そのような専門家としては、弁護士、会計士、建築士等のほか、マンション管理士という資格者がいます。

 

マンション管理士は、 マンションの管理に関し、管理組合の管理者や区分所有者の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする者で、 マンション管理適正化法で定められた国家資格です。