要支援・要介護とは?

要介護認定の結果には、「自立、要支援、要介護」があります。この結果によって、受けられるサービスやその頻度など、さまざまな違いが出てきます。

自立とは

 

「歩行や起き上がりなどの日常生活上の基本的動作を自分で行うことが可能であり、かつ、薬の内服、電話の利用などの手段的日常生活動作を行う能力もある状態のこと」

簡単にいうと、自分で日常生活を送ることができ、介護サービスなどの支援が必要のない状態です。

 

要支援とは

 

「日常生活上の基本的動作については、ほぼ自分で行うことが可能であるが、日常生活動作の介助や現在の状態の防止により要介護状態となることの予防に資するよう手段的日常生活動作について何らかの支援を要する状態のこと」

 

簡単にいうと、日常生活は自分で行うことができるが、多少の支援が必要な状態を言います。例えば、入浴は自分一人でできるが、浴槽の掃除はできないといった、具体的な生活支援が必要な状態です。

 

要介護とは

「日常生活上の基本的動作についても、自分で行うことが困難であり、何らかの介護を要する状態のこと」

 

簡単にいうと、日常生活全般において、自分一人で行うことが難しく、誰かの介護が必要な状態ということです。例えば、お風呂の時に身体を自分で洗えないために入浴介助が必要など、他者の支援が必要な状態です。

要支援・要介護の具体的な状態

要支援2と要介護1の違い

要支援2と要介護1は近しい状態ですが、二つの要素から分けることができます。

 

1つ目は「状態の安定性」です。状態の安定性とは、病状そのものではなく、介護量の増加につながる変化が発生するかどうかというものです。

 

認定後6ヶ月以内に介護度の再評価が必要かどうかという観点から判断されます。再評価が必要な場合には、要介護1になる可能性があります。

 

2つ目は、「認知症高齢者の日常生活自立度」です。こちらは、認知症の状況をⅠ~Mの7段階で評価するもので、その度合いが高いと要介護に判定される可能性が高まります。

 

この二つの結果、要支援2と要介護1で分かれます。最終的には、介護認定審査会という会議で話し合われ要介護度が決定するため一概に線引きはできませんが、参考程度に覚えておきましょう。

介護度により使えるサービスが異なる

認定の結果によって受けられるサービスが変わる

介護認定調査のときには、日々どのような介護を行っているのかを調査員に正しく伝えましょう。正確に伝えないと、要介護認定が実際の介護状況より軽く判定され、必要な介護サービスを受けられない場合があります。

 

また、「要支援」は、重い介護状態にならないことを目的に介護サービスを利用します。「要介護」は介護を受けながら、さらに状態が悪化しないこと。または状態を維持・改善するために介護サービスを利用します。

 

要支援・要介護の違いを理解した上で、介護保険の申請や介護サービスの利用を検討してみましょう。