現在広く採用されている輪番制の理事会方式の限界と3つの課題についてお話します。
輪番制の理事会方式は、マンション管理会社丸投げ方式とも言われています。
知識も経験もなく、なにより仕事などで忙しく時間もない管理組合員が、仕事を抱えながら理事長をはじめとした理事会役員の役割を担うのは、そもそも無理があります。
マンションの老朽化とは、隠れ債務〇億円の問題です。
マンションも築20年、30年と経過すると、建物や設備の劣化が進み、いろいろな不具合が発生してきます。
修繕積立金も不足してきます。
また、賃貸化や空き家化などで、マンション管理組合の運営上の問題も発生してきます。
このような問題を輪番制の理事会で対応するのは、無理があります。
マンション2つの老い対策には2つの終活が必要です。
マンションの老朽化とマンション住人の高齢化と言う「2つの老い」
建物の老朽化対策だけでなく、住人の高齢化も進み、「高齢者夫婦のみ世帯」、「高齢者単身世帯」の増加などに対応したハード・ソフト両面での対策が必要となってきます。
マンション老朽化とマンション住人の高齢化に伴う長期的課題を輪番制の理事会で対応するのは、やはり無理があります。
マンションは、トラブルの百貨店とも言われています。
騒音、駐車、駐輪、ゴミ捨て、ペット、喫煙、子供の悪戯など、トラブルは絶えません。
ところが、同じマンションに住む住人が直接注意などするのは、なかなか言いづらいものです。
そこで、マンション管理会社の担当者に対して「なんとかして!」となるのですが、担当者もこの手の問題には、及び腰です。
これらの課題を解決するには、理事長一人では困難です。他の理事会役員の協力が必要ですし、専門家であるマンション管理士の活用も必要です。